
はじめに
「以前より痩せにくくなった」「食事量は変わらないのに体重が増える」――
年齢とともに感じるこの変化は、単に代謝が落ちただけではありません。
日々の生活習慣や体の使い方、栄養バランス、休養の取り方など、複合的な要因が関わっています。
当パーソナルジムでは、筋力トレーニングはもちろん、食事・姿勢・休養・日常の活動量まで含めた「生活習慣全体の改善」に力を入れています。
この記事では、太りやすさの原因と、それを改善して「太りにくい体」を作るための具体的な方法を、専門的視点からわかりやすく解説します。
1. 太りやすくなる原因を深掘りする
1-1. 基礎代謝の低下と筋肉量の関係
基礎代謝は1日に消費される総エネルギーの約60〜70%を占めます。
その大部分を担っているのが筋肉です。特に下半身の大きな筋肉(大腿四頭筋、ハムストリング、大臀筋など)が衰えると、基礎代謝は大幅に下がります。
筋肉量は20代をピークに少しずつ減少すると言われています。40代で運動をしていない場合、ピーク時よりも10%前後筋肉が減っていることがあります。
これが「以前と同じ食事をしても太る」大きな理由です。
改善の鍵:
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週2〜3回の筋力トレーニングを習慣化
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特に下半身の大筋群を鍛える複合種目(スクワット、デッドリフト)を優先
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筋肉量維持には十分なタンパク質摂取も不可欠
1-2. 姿勢不良による代謝効率の低下
猫背や反り腰、骨盤の前後傾など、姿勢の乱れは筋肉のバランスを崩し、特定部位への負担を増やします。
これにより、日常動作が無意識に制限され、活動量が低下します。
改善の鍵:
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体幹トレーニングで姿勢保持筋を強化
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胸椎や股関節の可動域を広げるストレッチ
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長時間同じ姿勢を避け、1時間に1回は立ち上がって動く
1-3. 食生活の乱れと血糖値コントロール
太る原因の多くは「食べすぎ」だけではなく、「血糖値の乱高下」も一つの要因になります。高糖質・高脂質の食事や不規則な食事時間は、インスリンの過剰分泌を招き、余った糖を脂肪として蓄えます。
特に夜遅い食事は、消費エネルギーが少ないため脂肪に変わりやすくなります。
改善の鍵:
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朝食でタンパク質+野菜を摂り、代謝をスタートさせる
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主食は白米よりも玄米や雑穀米など低GI食品に置き換える
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間食はナッツやゆで卵など、血糖値を急上昇させない食品を選ぶ
1-4. 睡眠不足とストレス
睡眠不足は、食欲増進ホルモン「グレリン」を増やし、食欲抑制ホルモン「レプチン」を減らします。
また、慢性的なストレスはコルチゾールの分泌を増やし、内臓脂肪の蓄積を促します。
改善の鍵:
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1日7時間前後の睡眠を確保
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寝る90分前の入浴で深部体温を下げ、入眠をスムーズに
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寝る前はスマホやPCを避け、呼吸法や軽いストレッチで副交感神経を優位に
2. 太りにくい体づくり「生活習慣改善の3本柱」
太りにくい体づくりには、運動・食事・休養の3つの柱が不可欠です。
どれか一つでも欠けると効果は半減します。ここでは、当ジムで推奨している具体的なアプローチをご紹介します。
2-1. 運動習慣:筋トレ+NEAT(非運動性活動熱産生)の両立
多くの方が「運動=有酸素運動」と考えがちですが、太りにくい体を作るには筋トレが最優先です。
筋肉は代謝の“エンジン”であり、量が増えるほど1日の消費カロリーが上がります。
筋トレの基本方針
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週2〜3回、全身をまんべんなく鍛える(大筋群優先)
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複合関節種目(コンパウンド種目)を中心に
→ スクワット、デッドリフト、ベンチプレス、ローイング系 -
正しいフォームの習得が第一
→ 重量よりも動作精度を優先
おすすめセット例(初心者〜中級者)
NEATの活用
筋トレ以外の活動量は、1日の消費カロリーの3〜4割を占めることがあります。
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通勤は一駅分歩く
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エスカレーターより階段
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買い物は近所の店を徒歩で回る
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家事(掃除・洗濯・庭作業)を積極的に
ポイント:
筋トレで基礎代謝を底上げし、日常生活で消費エネルギーを積み増す「二段構え」が理想です。
2-2. 食生活改善:制限ではなく“整える”食事戦略
食事改善と聞くと「糖質制限」「カロリー制限」など極端な方法をイメージしがちですが、当ジムでは制限よりも栄養バランスの最適化を重視します。
理由はシンプルで、極端な制限はリバウンドや代謝低下を招くからです。
栄養の3本柱
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タンパク質:筋肉・肌・髪・ホルモンなど体の材料
→ 体重1kgあたり1.2〜1.5gが目安(例:体重60kgなら72〜90g)
→ 鶏むね肉、魚、卵、大豆製品をバランスよく -
食物繊維:血糖値コントロール+腸内環境改善
→ 野菜350g/海藻・きのこ類/玄米・雑穀 -
良質な脂質:ホルモンバランス・細胞膜の材料
→ オメガ3脂肪酸(青魚・アマニ油・くるみ)を積極的に
食事タイミングの工夫
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朝食:タンパク質+野菜で代謝をスタート
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昼食:糖質・脂質・タンパク質をバランスよく
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夕食:糖質は控えめ、消化の良いタンパク質中心
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間食:ナッツ、ヨーグルト、ゆで卵など低GI食品
血糖値の安定化ポイント
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食事の順番は「野菜 → タンパク質 → 炭水化物」
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間食は空腹時間が長くなりすぎる前に少量摂る
2-3. 休養と睡眠:筋肉と代謝の回復タイム
「運動と食事に気をつけているのに痩せない」という方は、休養と睡眠が足りていない場合が多いです。
筋肉は休息中に修復され、代謝を促す成長ホルモンも睡眠中に多く分泌されます。
睡眠改善のポイント
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睡眠時間:1日7時間前後を確保
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睡眠の質:寝る90分前の入浴で深部体温を下げる
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光の調整:寝る前は暖色系照明に切り替え、スマホ・PCは避ける
ストレス軽減習慣
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就寝前のストレッチ(首・肩・背中)
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腹式呼吸で副交感神経を優位に
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軽い瞑想や日記で心を落ち着ける
アクティブレスト(積極的休養)
完全休養よりも、軽い運動で血流を促した方が疲労回復が早まる場合があります。
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ウォーキング30分
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軽いストレッチやヨガ
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低負荷のサイクリング
3. 自宅でもできる生活習慣改善ワンポイント
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朝5分ストレッチで代謝スイッチON
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食事前スクワットで血糖値の急上昇を防ぐ
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60分ルール:1時間ごとに立ち上がり軽く動く
まとめ
太りにくい体は、運動・食事・休養の3本柱をバランスよく整えることで実現します。
パーソナルジムDESPORTER(杉並区下井草)では、あなたの生活リズムや体質に合わせてこの3本柱の視点から、無理なく続けられる方法をご提案します。
「自己流で頑張っているけれど効果が出ない」「生活習慣から見直して健康的に体を変えたい」という方は、ぜひ一度カウンセリングにお越しください。
長期的に健康と体型を維持できる習慣を、一緒に作っていきましょう。